ウエストゲートとは
ウエストゲートとはエンジンからターボチャージャーへ流れる排気ガスの流れを調節するバルブのことです。ウエストゲートがターボチャージャーのタービンに流れる排気ガスの流入量を調節することでターボチャージャーによる過給圧をコントロールすることができます。ドライバーが適切にブースト圧を調整するためにウエストゲートはエンジンとターボチャージャー両方に合ったサイズを選ぶ必要があります。ウエストゲートには内蔵型と外付け型の2種類あります。
●外付け型ウエストゲートとは
外付け型ウエストゲートとはウエストゲートとアクチュエーターをターボチャージャーからエキゾーストマニホールドに接続するタイプです。このタイプは、タービンハウジングの容量により正確なサイズのウエストゲートバルブの取り付けが出来ない大型のターボチャージャーに主に設置されます。内蔵型と同様、外付け型も排気ガスの流路に設置するバルブとスプリング及び密閉チャンバーがついたアクチュエーターによって構成されています。ダイアフラムの差圧を制御することによってユーザーはタービンへ流れる排気ガスを調整するバルブの動きをコントロールすることが出来き、それによりブースト圧を効果的にコントロールすることが出来ます。
●外付けウエストゲートが必要な時
殆どの標準装着タービンにはある程度のブースト圧を調整できる内蔵型ウエストゲートが設置されています。社外品タービンを接続した場合や更に高精度にブースト調整しエンジンの高出力を求める場合に外付けウエストゲートの取り付けがよく行われます。更に殆どの大型ターボチャージャーには内蔵型ウエストゲートは設置されていません。チューナーの多くは400hp又はそれ以上出るエンジンには外付け型ウエストゲートの設置を薦めます。理由は標準装備の内蔵型で過給圧を上げ続けるとアクチュエーターのスプリングが耐え切れなくなり最大ブースト力に制限がかかってしまうためです。
●ターボスマートウエストゲートが特別な理由
ターボスマートウエストゲートは優れた流路及び高温に耐えれる耐久性を持ち、最新技術を持って設計、製造されています。ターボスマートウエストゲートは性能面、耐久面で他社を上回っており、市場でリーダーとしての地位を確保しています。
ウエストゲート神話
多くの矛盾した意見や推薦が飛び交う中で正しいウエストゲートを選ぶのに少し戸惑われるかもしれません。ここではウエストゲートに纏わるいくつかの神話を解き明かし、最も一般的な誤解を解いてみたいと思います。
■エンジンのパワーが大きくなればウエストゲートも更に大きいものが必要である。
これは最も有名な勘違いです。唯一エンジン部品の中でブースト力・馬力が上がるほど小型のものを使用することができるのがウエストゲートです。下記の簡単な図式を利用下さい。
・大タービン/低ブースト=大型ウエストゲート
・大タービン/高ブースト=小型ウエストゲート
・小タービン/高ブースト=小型ウエストゲート
・小タービン/低ブースト=大型ウエストゲート
■ウエストゲートは高温時には作動しません。
広く行き渡った情報とは裏腹に、外付けウエストゲートは通常全ての排気ガスが集まり熱を作る、排気タービンの最も熱くなる場所に取り付けられます。それと共に未燃焼ガソリンの点火時期の遅れ(異種の混ざりすぎ、抑制されたタイミング更にハイオクタンガソリンのお陰)と合わせて排気温度は著しく上昇を続けています。
■大型ウエストゲートバルブ容量=より良い流れ
バブル容量はもちろん流量を決める大切な部分ですが、同等に流路を決める大切な部分でもあるということをよく誤解されます。よく似たサイズのバルブがついたウエストゲートを比べる際に、最大ブースト制御を確保するためにボディ/バルブ/スプリング全てがバランスの取れた組み合わせを選ぶことが大切です。ターボスマートウエストゲートは全製品このことを考慮して作成されています。
ウエストゲートの取り付け場所
ウエストゲートの取り付け場所は大抵取り付けするタービン、マニホールドの設定、そして場合によってはエンジン内のスペースの制限によって決められます。
ウェストゲートを取り付けする際に下記の点を考慮してください。
1. 溶接フランジは排気系に設置すること。溶接フランジはステンレス鋼又は軟鋼の溶接棒の部材と適合すべきです。
2. 付属のVバンド締め具により溶接フランジをウエストゲートに固定して下さい。エキゾーストマニホールドにユニットを取付する前に本体にバルブシートをつけるのを忘れないようにしてください。付属のM6ねじを14Nm(10ft/lbs)のトルクで締め付けてください。
3. 最良の効果を得るためにスペースがあるようでしたら、一度ウエストゲートを排気の流れに沿って設置してみて下さい。90度に取り付けした場合、より流れがよくなります。取り付け場所の例として下記図をご覧下さい。